5月-2014
“流し撮り”で躍動感を演出!
200mm, ISO100, 1/160sec, -1/3EV,手持ち
流し撮り。
乗り物や動物など、躍動感を写真という静止画で表現する手法です。
高価なカメラや一眼レフを持っていたら、いつかは試したいと思う撮影手法だと思います。
いかにも専門的な知識とテクニックが必要そうにみえますが、コツさえつかめば誰でも簡単に撮れます!
今回は流し撮りの基本的なテクニックをご紹介します。
※【注意】この記事で使用している写真は「フリー素材」「素材」としてご使用いただけません。ご注意ください。
1.シャッタースピード優先モードで撮影
カメラの設定をシャッタースピード優先モードに切り替えます。
絞り優先モードやプログラムオートでも撮影は可能ですが「失敗を少なくする」ためにも、この方法がおススメです。
2.シャッタースピードの設定
シャッタースピードは、ちょっと頭を使って計算をします。
流し撮りの場合、撮影する焦点距離と設定するシャッタースピードには密接な関係があります。
この公式をまずは頭に入れてください。
設定するシャッタースピード = 1/(焦点距離の数値)sec (ISO100のとき)
例えば、
・200mmで撮影する場合は、1/200sec
・80mmで撮影する場合は 1/80sec
なります。
簡単ですよね!?(笑)
1点、注意が必要なのはこの数値は「35mm換算」ということ。
使っているカメラが APS-C カメラであれば、レンズの焦点距離に 1.5~1.6倍かけた数値が、マイクロフォーサーズであれば2倍かけた数値が実際の焦点距離となります。
通常、レンズに記載されている焦点距離は、「このレンズを35mm(フルサイズ)のセンサー or フィルムカメラで撮影した場合の焦点距離」として記載されているため、APS-Cやマイクロフォーサーズなどをお使いの方は要注意です。
ちなみに EOS Kiss シリーズなど APS-C カメラで 200mm のレンズを使った場合、設定すべきさやったースピードは 1/320 sec となります。
3. 手振れ補正の設定を確認
お使いのカメラやレンズで手振れ補正のモードを変更できる場合は、「一方方向のみ手振れ補正」モードに切り替えてください。キヤノンのレンズの場合は「STABILIZER MODE」を”2″ にするとよいです。
これによって、垂直水平のうち、一方向のみ手振れ補正がかかり、もう一方については補正が係らなくなります。
この説明がよく分からないやーって方は、読み飛ばしてくれてもOKです。
4.いざ撮影
200mm, ISO100, 1/160sec, -1/3EV, 手持ち
これらの設定が完了したらいざ撮影です!
撮影に一脚を使う人もいますが、まずは慣れるためにも手持ちでOKです。
レース会場(サーキット)のように一方方向かつ同じようなスピードで被写体が流れてくる場所なんかが練習しやすいと思います。
1~3の設定が正しく完了していれば、ファインダーで追っかける被写体を狙うようにシャッターを切ってください。
200mm, ISO100, 1/160sec, +1/3EV, 手持ち
慣れないうちは上の写真のように追っかける被写体を大きくとらえる構図から練習することをおすすめします!また、連写モードにして数撃てば当たる作戦も悪くない、と思います!
撮影したらプレビュー機能で拡大して追っかける被写体がブレていないか(被写体ぶれしていないか)をチェックしてださい。
もしブレていたら、この2つの改善ポイントが考えられます。
・設定するシャッタースピードがわずかに遅い、もう一段速いシャッタースピードに設定しなおす
・カメラを不必要にブラしている、しっかりと構えてなるべく自然に動かす
200mm, ISO200, 1/125sec, -2/3EV, 手持ち
慣れてくると、背景を大きくとった構図(追っかける被写体を小さくする)での流し撮りにチャレンジ。
被写体ブレの条件が少し厳しくなりますが、慣れてくると自由自在に撮れるようになりますよ!
200mm, ISO200, 1/125sec, -2/3EV, 手持ち
また、シャッタースピードを上記公式値よりもあえて遅く設定して、背景の流れをよりダイナミックにする方法もあります。
色々と試してみてください!
5.いろいろな流し撮り
200mm, ISO200, 1/160sec, -2/3EV, 手持ち
手前のフェンスも入れてより臨場感を出す。
200mm, ISO200, 1/200sec, -1/3EV, 手持ち
200mm, ISO200, 1/200sec, -1/3EV, 手持ち
低い位置から狙ってみる。
200mm, ISO500, 1/125sec, +2/3EV手持ち
手前のネットを流してクルマを目立たせる。
観客をブラして臨場感を出す。
天候や被写体の動くスピードによってISO値やシャッタースピードは変わってきます。上で紹介した公式はあくまで「基本」として捕えてください!
いかがだったでしょうか?
是非、流し撮りにチャレンジしてみてください!